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デジタルレタッチャー
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事務機などの商社にてエンジニア、飲食店等を経て、1992年に無限デザインスタジオに入社。工務、進行品質管理、営業等に従事し、画像処理制作に。2002年に個人事務所ガラバートとして独立。2005年 (有)ガラバート設立。
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「デジタルレタッチ」という仕事が認知されてから、まだ日が浅い。プロフェッショナルのレタッチャーとして仕事をしている人たちも、その前身はさまざまだ。
現在、広告の仕事を中心に活躍している北岡弘至さんがこの業界に入ったのは今から15年くらい前に、あるデザイン事務所のスタッフとして入ったことがきっかけだった。
「この会社で、画像処理という仕事があることを、初めて知りました。
しかし、私自身は主に進行管理をしながら、営業もするといった、まったく畑違いの仕事をしていたのです。この時に、製版や印刷のことをずいぶん学びました。製版合成や網点修整のプロの仕事を間近で見られた、最後の世代ではないでしょうか」。
やがて画像処理は、大型の専用マシンからMacへ移行し始め、オペレータの人員不足もあって、北岡さんは、自分が営業で取ってきた仕事のために、現場で独学でレタッチを始めた。それが9〜8年前のことだ。その後、2002年に個人事務所を開き、独立した。
「製版・印刷のことを知っていたということが、大きかったと思います。最終的な出力物に対して、印刷からさかのぼっていくと、“こういうものを作りたいなら、こういうデータが必要だ”ということになる。それが、Macというパーソナルなマシンで可能になったことで、自分でやってみようと思ったのです」。
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仕事の約8割が、広告関係。撮影、デザイン、印刷まで、全体を見渡す職種であるアートディレクターからの依頼が圧倒的に多い。企画の段階から相談を受ける場合もあれば、撮影後に合成や修整の仕事を受ける場合もある。
「データのやり取りがパソコンでできるようになった頃だったので、製版会社からの紹介で、レスポンスのお手伝いをするようになり、それがきっかけで次第にアートディレクターの方から依頼を受けるようになりました。第一線で活躍するADの方々と大きな広告の仕事をしたことが自信となって、ここまでやってこられたと思います」。
北岡さんとの仕事について、電通の小島洋介ADは、「北岡さんの後ろで画面を見ながら作業すると、まさに“かゆいところに手が届く”という感覚を覚えます。こういうふうにしたかったんだよ!というイメージを実現してくれる“ガラバート・マジック”とスタッフの間で呼んでます」。TUGBOAT 2の加藤建吾ADは、「ここぞ、という時にはトコトンまでつき合って、相談しあえる。単純な作業になりがちですが、そうではなく一緒にモノづくりを出来るスタイルが気持ちのいい人」と語る。
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今は、ポジ、プリント、画像データがすべて混在する時代。一方、広告もWebやグッズなど媒体も多様化し、あらゆるアウトプットに対応しなければならない時代だ。
「私は、“はじめにMacありき”でこの仕事に入ったわけではないので、パソコンから自由でいられる。デザインもPhotoshopも、論理で勉強してきたわけではないので、かえって“それは無理だ”という考えが出てこない。アナログ時代の合成やエアブラシでのレタッチを見てきているので、“あの時あそこまでできたのだから、できないはずがない”と思うんです。パソコンでできないなら、他の方法を探せばいいんです。
今や、MacとPhotoshopがあれば合成は誰にでもできる。プロとしては、そこに経験や知識、アイデアが求められます。特殊印刷などの分野でも、日本にはあらゆるプロフェッショナルの技があります。ADのイメージを具体化するために、そういうものを集約できる存在になれたらと思います」。
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(コマーシャル・フォト 2006年03月号掲載)
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